医療機器専門の転職エージェント:
ライプニツ・リサーチ
(人材紹介業許可番号:13-ユ-305182)

臨床工学技士から
医療機器サービスエンジニアへの
面接想定問答Q&A

病院から医療機器メーカーへの
転職は面接対策必須!

病院への転職なら面接対策は不要です

 臨床工学技士の中で、病院から病院への転職をご経験された方ならおわかりと思いますが、病院から病院への転職の場合、面接はとても簡易なもので、特段の面接対策は必要としません。現在の(以前の)病院で何を担当してきたのかを確認され、条件面での擦り合わせがあり、最後に職場見学がある程度で、採否が決定されることがほとんどのようです。

医療機器メーカーへの転職では必須!

 ところが、病院から医療機器メーカーへの転職となると、事情は大きく異なってまいります。確かに、医療機器の修理や保守・メンテナンスを担当するエンジニアという意味では、【職種】は転職前後で変わらず、同じカテゴリーに属するのかもしれませんが、【業種】は大きく異なります。一方は医療法人という「非営利団体」であり、他方は株式会社などの「営利企業」です。非営利と営利、正反対であり、そこでの立場は大きく異なります…。

ミスマッチ回避は面接官の必達目標!

 このように【業種】が異なると、実は採用する側もどの候補者を採用すべきか、判断は少々難しくなります。そのため、面接官の中には、候補者の本音に肉薄しようと、答えに窮するような、ひねった厳しい質問をしてくる方もいらっしゃるようです。ある候補者を採用して、教育研修に半年以上費やしたとしても、ミスマッチで早期離職してしまえば、すべてが無駄になってしまうかもしれず、面接官も必死なのです!

ご相談はライプニツ・リサーチまで!

 当社ライプニツ・リサーチが以下で、臨床工学技士から医療機器サービスエンジニアへの面接対策の極意を、面接想定問答のQ&A方式でご案内します。以下のQ&Aをヒントにして、是非自分らしい答えを探してみてください! 自分らしい答えが見つかったら、当社にて面接リハーサルを実施させて頂きます。医療機器メーカーでの面接が苦手でなかなか内定を得られなかったという方でも、見事内定を得られたという事例が当社では続出しています。ご相談はライプニツ・リサーチまでどうぞご遠慮なくお願いいたします。

面接想定問答Q&Aで
「自分らしさ」を探す!

まず1分程度で、自己紹介をお願いします。

「私は●●病院で●●に従事し、転職動機は、志望動機は、長所は…」

 面接冒頭で求められる自己紹介は、面接官に与える印象を大きく左右します。あなたがどのような雰囲気でお話をされるのか、どのように組み立ててお話をされるのかを確認する意味合いが強く、面接の準備をしてきました、と言わんばかりの、一本調子で杓子定規な自己紹介はあまり好ましくありません。そもそも、あなたの職歴詳細や転職動機や志望動機などを、すべて一度で語る必要もありません。
 また、一本調子な自己紹介をしてしまう方のほとんどは、緊張して、いつもの話し方ができなくなってしまう傾向もあるようです。面接で緊張してしまったら、冒頭で素直に「今日はとても緊張しています!」と面接官に笑顔で伝えてみましょう。場も和んでリラックスでき、飾らない自分の言葉で、のびのびと自己紹介しやすくなるはずです。そもそも医療機器メーカーからすれば、臨床工学技士の皆様はお客様でもあり、圧迫するような面接はむしろ稀です。どうぞご安心を!

「本日はお時間を頂き、誠に…。私は現在…で、実は…。どうぞよろしく…」

 冒頭の「面接の御礼」から始まり、短くご自身の経歴を述べて、最後に「本日はどうぞよろしくお願いいたします」と締め括っており、起承転結のようなメリハリのある自己紹介になっていて、とても良いと思います。なお、高等テクニックとして皆様にオススメしたいのは、ご自身の経歴紹介の中で、「実は【キーワード】でして…」と、面接官が食い付きそうな【キーワード】を1~2個、埋め込んでみることです。面接官の心の扉を開くことができる【キーワード】とは何か、考えてみる価値はあるかもしれません。それにより、一気に会話が弾むかもしれませんよ!

あなたの転職動機はなんですか?

「病院勤務ではワークライフバランスが保てない…」

 これは良い回答です。特に病院の手術室などへと配属となった場合、24時間365日緊急受け入れ態勢で臨床工学技士は交代で待機せざるを得ない場合も少なくなく、夜中の呼び出しや明け方までの緊急手術など、過酷な勤務環境にあるようです。これでは誰でも安心して長く働くことは難しいかもしれません。その意味では、とても納得性のある転職動機となっています。

「本来の医療機器の保守・管理が後回しに…」

 これはとても良い回答です。病院で透析業務を担当する臨床工学技士の中には、本来は看護師が行うべき穿刺も任されている場合も少なくないようです。その結果、医療機器の保守・管理という臨床工学技士としての本来の業務が後回しにされ、壊れてから修理という後手の対応になる場合も少なからずあるようです。
 転職動機として、「本来の医療機器の保守・管理が後回しに…」というジレンマを語ることは、自身の本来の職責を全うしたいという責任感の強さをPRする効果があります。その意味でとても良い転職動機となっています。

「病院ではMEとしての専門性を高められない…」

 これもとても良い回答です。「難しい修理はすべて医療機器メーカーに丸投げで、病院ではMEとしての専門性を高められない」という転職動機を語る臨床工学技士も少なくありませんが、これもとても良い転職動機となっています。
 なお、これを転職動機として語ることは、キャリア形成の主体性をPRする効果があるかもしれません。この転職動機の中には、病院では専門性を高められず、医療機器メーカーをめざす志望動機も多少垣間見えており、面接官の期待感は一段とアップするかもしれません。

「結婚を契機に年収アップを図りたい…」

 これは良い回答です。医療機器メーカーにてサービスエンジニアとして意欲的に職務に取り組んで、その仕事ぶりを評価されれば、まず短期的には年1~2回の賞与などに反映されます。また、中長期的には昇進・昇格にも反映されて、基本給や役職手当が徐々に増額され、例えば日系の中堅医療機器メーカーであれば、ざっくりと主任で550万円、係長で600万円、課長で700万円…というような水準で、年収アップする道が開かれています。目先の年収多寡に囚われず、生涯年収という中長期的な目線で面接に臨めれば、内定はかなり近いかもしれません。

「きちんと評価される職場で働きたい…」

 これも良い回答です。病院の人事評価制度への不満を転職動機として語る臨床工学技士も少なくありません。「現職の病院では評価制度が大雑把で、上長のお気に入りかどうかで左右される」「学会発表しても評価が全く変わらず…」「効率よく仕事すると逆に残業代がもらえず、ダラダラ残業しているほうがお得というのも納得できない」などなど。
 これらもとても良い転職動機といえます。成果を出した社員にはインセンティブを支給したり、賞与でメリハリをつけるなど、多くの医療機器メーカーでは人事評価制度に工夫を凝らし、社員満足度を高めたいと考えています。これらの転職動機には、医療機器メーカーをめざす志望動機も垣間見えており、面接官の期待感はさらに一段とアップするかもしれません。

「上司のパワハラがひどいんです…」

 これは微妙な回答です。実際、あなたの上司のパワハラはひどいのかもしれませんが、面接官がその上司と面識がある場合は稀で、ほとんどの場合、あなたの上司を知りません。「あなたに原因があるのでは?」と心の中でいぶかる面接官もいるかもしれません。その意味では、これを転職動機として語るのは、それなりのリスクが伴うことを覚悟する必要があります。
 これを転職動機として語る場合には、どの程度そのパワハラがひどいのか、具体例を示す必要があります。それならばあなたには非がないですね、それは上司に問題がある、と面接官が納得するような具体例を、2~3個準備しておくことは不可欠となります。
 ただ、その語り方には注意が必要です。思い出したくもない、とても厭なパワハラなのかもしれませんが、それを恨み節で、しかも激高しながら語ってしまったとすれば、あなたの魅力を半減させてしまうかもしれません…。むしろ笑顔で、こんな少々風変わりな上司なんです、と多少突き放した第三者的な視点から、説得力をもって語れたとすれば、面接官はあなたの味方となって、「うちの職場なら、そんな酷い上司はいませんよ!」と前向きに採用を検討し始めるかもしれません。

医療機器サービスエンジニアへの志望動機はなんですか?

「研修制度が整っていて、安心して働けるから…」

 これは全く良くない回答です。病院勤務の臨床工学技士から、医療機器メーカーのサービスエンジニアへの転身は【業種】が異なる転職であり、確かに大きな不安を伴うことは理解できますが、研修制度の充実などを志望動機として語ってしまうのは、少々問題があります。
 受け入れる側の医療機器メーカー側の立場で考えてみましょう。仮に研修制度が充実していたとしても、手取り足取り教えないといけないタイプの方よりも、自ら進んで学ぼうとする意欲のある方をむしろ採用したいと考えるのは当然といえば当然です。研修制度の充実を志望動機として語ってしまった場合、研修がないと前に進めないのか、自分から何かを学ぼうという自主性はないのか、という不安感を面接官に与えてしまうかもしれません。

「MEとしての専門性をさらに高めたくて…」

 これは良い回答です。臨床工学技士の中には、医療機器のエキスパートである臨床工学技士の資格を持ちながら、医療機器が故障してもご自身では修理すらできないことにもどかしさを感じる方も多いようです。臨床工学技士としてさらに専門性を高めたい、本来の意味でのME(Medical Engineer)として大成したいという方には、医療機器サービスエンジニアは適職といえます。
 なお、医療機器メーカーは「医療機器修理業」という業許可を取得したうえでないと、医療機器の修理サービスをお客様に提供できません。そして、「医療機器修理業」を営む事業者には「医療機器修理業責任技術者」の有資格者を配置することが義務づけられています。医療機器メーカーに転職後は是非、この「医療機器修理業責任技術者」の資格取得をめざすことをオススメします。先々何かの事情で再度、転職しなければならなくなった際に、大いに役立つ強い資格となります!

「医療機器サービスエンジニアに憧れて…」

 これは悪くはない回答です。現職の病院でお付き合いのある医療機器サービスエンジニアの方々の高い技術力や、ビジネスマンとしての対応力に憧れを抱いて、医療機器メーカーへの転職を決意された方も少なからずいらっしゃいます。憧れている分だけ、なりたい自分が明確であるため、これを志望動機として語ると、医療機器メーカーの面接官からすれば、内定を出しやすいかもしれません。
 ただ、医療機器メーカーの良いところだけを見てはいないか、何か勘違いしてはいないか、と慎重な面接官がいることも忘れてはなりません。実際に医療機器メーカーで勤務してみたら、急な出張や突然の残業など、臨床ではなかった事態に遭遇するかもしれません。【業種】が異なる転職であることを、改めて問い質してくる面接官もいらっしゃいますので、面接では十分なご準備をお願いします。

当社への志望動機はなんですか?

「現職で御社の製品を使用しており、さらに深く学べると思い…」

 これは微妙な回答です。一見、「さらに深く学びたい」という前向きな志望動機のようにも思えますが、シビアな見方をすれば、医療機器メーカーは「学ぶ場」ではありません。学ぶことが目的ではなく、学んだことを活かして、どう自社製品の修理、保守・メンテナンスで貢献できるかが最終的なミッションとなります。「学んだうえで、こうありたい」という部分も述べていきませんと、医療機器メーカーで働く意味を何か勘違いしているのではないか、という不安感を面接官に与えてしまうかもしれません…。

「御社はグローバル企業で、高品質な製品を提供しており…」

 これも微妙な回答です。これらの情報は応募先の医療機器メーカーのホームページなどに書かれていた情報かもしれませんが、薄っぺらいという印象を与えてしまい、採用には至らないかもしれません。また、これらが本当のことだったとしても、これらはそもそもその企業様の魅力であり、それを面接でその当該企業に対して語ることにどのような意味があるのでしょうか? そもそも面接とは、自分自身の魅力をお伝えする場であるということを、忘れてはいけません。
 もっともっと当該企業と向き合ってみましょう。また、もっともっと自分自身とも向き合う必要がありそうです。ほんの一例ですが、例えば「業態」に着目してみてもよいかもしれません。医療機器業界には医療機器「メーカー」と医療機器「商社」があります。「メーカー」はある特定の商材(医療機器)に強みがありますが、「商社」では幅広い商材を取り扱うことが一般的です。
 もし応募先が医療機器「商社」であれば、その点に着目して、「幅広くいろいろな医療機器のメンテナンスに携われること」を志望動機としてもよいかもしれません。前向きに、いろいろな医療機器のメンテナンスに取り組んでくれそうな、良い印象を面接官に与えるはずであり、内定はかなり近づくかもしれません。

「実は私は御社製品の大ファンで…」

 これはとても良い回答です。ストレートな志望動機であり、何よりも自然な印象があります。採用側の医療機器メーカーの面接官も、自社製品の話題ですので、とても質問しやすく、お話は自然と弾んでいくはずです。会話の流れの中で「もし私をサービスエンジニアとしてご採用頂けたら、メンテナンス時には〇〇なども行って、医療従事者の皆様をサポートしていきたい」など、ご自身の抱負なども述べることができれば、採用の可能性はますます高まります。「年収が高いから」「条件がよいから」という目先の部分で転職先を選んでいるのではないという部分も好印象です。内定はかなり近いです!

病院の臨床工学技士と医療機器サービスエンジニアの違いはなんですか?

「医療機器に対する専門性の高さが違うと思います」

 これは微妙な回答です。確かに医療機器に対する専門性の高さは違うのですが、面接官の質問の主旨が理解されておらず、履き違えた回答になってしまっているようです。面接官は「医療機器メーカーで働く意味をきちんと理解していますか? これまでの医療従事者としてのお立場とは大きく異なりますよ…」と聞いていると考えて間違いありません。
 このコラムの冒頭で述べた【業種】の違いから回答したほうが、的を射た回答になるかもしれません。病院は医療法人という「非営利団体」で、医療機器メーカーは株式会社などの「営利企業」。それぞれ異なる業種の中で、医療機器の修理や保守・メンテナンスを担当するエンジニアという意味では同じ職種に属するとはいえ、立場は大きく異なります。その立場の違いを冷徹かつ俯瞰的に語ることが求められる内容の質問といえます。さあ、どう答えますか?

お給料はいくらもらっていますか? また、その内訳は?

「えっと~、正確な数字はすぐにはちょっと…」

 これは良くない回答です。「おっ、この人材はいいな!」と企業が採用に前向きな場合、企業側は2つのことを考え始めます。ひとつは給与が折り合うかどうか、もうひとつは入社時期が折り合うかどうか…。給与が折り合うかでまず知りたいのは、あなたの現職年収となります。内訳も含めて、即答できるようにしておくことは、とても大切なことです。また、採用しようとしても、入社が半年後であれば、入社意欲に欠けると看做されて、不採用となるケースもあります。待っても内定後1~2カ月後の入社がリミットと心得ておきましょう。

「年収で○○万円、その内訳は…」

 これは良い回答です。転職が初めての方の場合、「年収」よりも「月収」でお考えになる方もいらっしゃるようですが、多くの医療機器メーカーでは「年収」をベースに判断します。内定時には「理論年収」という言い方で条件提示をする企業様も多く見受けられます。理論年収とは、賞与が通常通り満額支給された場合の年収を指します。初年度は査定期間が不足するなどの関係で、賞与が満額支給されない場合もありますので、満額支給されたと仮定したうえで年収を算出する方法です。なお、年収は「昨年度年収」や離職者の場合には「前職年収」をいうとよいと思います。

お給料はいくら欲しいですか?

「現在手術室勤務で年収480万円です。出来れば500万円以上を希望」

 これはよくありがちですが、微妙な回答です。手術室などで夜勤や残業対応が多い臨床工学技士の場合、20歳代であっても500万円近い高年収を得ている方も、実はいらっしゃいます。ただ、肉体と精神を最大限に酷使して得たその年収をベースにして、日勤のみの医療機器メーカー勤務での希望年収を述べるのは、少し無理があるかもしれません。20歳代でサービスエンジニアとして500万円以上の年収を提示できる医療機器メーカーを探すとなると、転職先の選択肢も相当狭まってしまいます。
 誰でもお給料は沢山欲しいもの。「年収を上げたいのであれば、今の病院でもっと夜勤や残業で稼いで、年収を上げてはいかがでしょうか?」という厳しい切り返しをする面接官もいらっしゃいます。また、企業に無理なお願いをして、高い年収で内定を得られたとしても、入社後に高いハードルを課せられ、短期離職に追い込まれるとすれば、いかがでしょうか? 年収アップは入社後に自身の実力で勝ち取るのがやはり基本といえます。

「御社の規定に従います」

 これはとても良い回答です。企業には人事制度、賃金テーブルなどがあり、その枠組みの中でしか賃金は決められません。3億円を希望することもできますが、それが不可能なのは、高いからというよりも、人事制度を踏み外しているからです。逆に年収150万円でいい、といっても、それも出来ないのは同じく人事制度を踏み外しているからです。
 医療機器サービスエンジニアへの転職が【業種】を変える転職であることを考えると、やはり「御社の規程に従います」というのが最も無難な回答です。そのうえで、「入社後早めに成果を出して、沢山お給料をもらえるように頑張ります!」などと添えるのがベストです。そんなやる気・意気込みのある人材には、人事制度、賃金テーブルの中で最大限のオファーをしてくれる、それも企業というものです。
 また、生涯年収という考え方も大切です。転職時の数十万円の年収増減に頓着してしまうと、大切なものを見逃して、ご判断を誤ってしまうかもしれません。お金は後から付いてきます。オファーの年収が480万円なのか、500万円なのか、は目先の問題に過ぎないと言っては言い過ぎでしょうか? 当社は中長期的な意味での転職成功を皆様と共に模索したいと考えています。

当社はあなたを採用すべきでしょうか? その理由は?

「貴社の判断にお任せします」

 これは良くない回答です。面接とは自分自身の人材としての価値を売り込む活動です。合否は当然企業側が決めるものではありますが、「採用すべきです」とあなた自身が明言できない限り、採用側の医療機器メーカーとしても触手が伸びないのではないでしょうか? 「貴社の判断にお任せします」という回答からは、「主体性の欠如」「待ちの意識」などが面接官の脳裏に浮かんでしまうかもしれません。また、企業側からあなたの適性を発掘しようとするタイプの面接は稀有です。

「当然採用すべきです。なぜならば…」

 これはとても良い回答です。「なぜならば」以下で、ご自身のこれまでの病院での医療機器の保守・管理の経験が医療機器メーカーでどう活かせるのか、を切々とPRしたら良いと思います。医療機器サービスエンジニアの職務に対する適性があることを自己認識している自己肯定の姿勢、また、それを説明しようとする前向きでアグレッシブな姿勢は、面接官にとても良い印象を与えるはずです。変な謙遜、奥ゆかしさは、面接では機会損失でしかないかもしれません。

英語はどの程度できますか?

「英語は苦手です」

 これは良くない回答です。医療機器サービスエンジニアとして働く場合、英文マニュアルの読解などで、英語力を求める案件に出会うことも時折ありますが、そのような医療機器メーカーに応募した際に、苦手を苦手と開き直ってしまうのは、機会損失となる恐れがあるかもしれません。
 誰にでも苦手なことはあります。英語が苦手でも構いません。ただ、面接で苦手なことを、そのまま苦手と言ってしまうのは、少々問題があります。「苦手なことをそのまま苦手と言ってしまう」イコール「成長意欲がない」というレッテルを貼られてしまうかもしれません。

「英語は得意ではありませんが、現在英会話学校で…」

 これはとても良い回答です。苦手なことを得意と言ってしまうのは問題があるかもしれませんが、「得意ではありませんが、現在英会話学校に週1~2回通っていて、スキルアップに努めています」というのは、とても良い回答です。
 求人票には必ず応募資格という欄がありますが、それら応募資格をすべて満たした完璧な状態での転職活動ができる方は稀です。応募資格を満たしていない部分があるとすれば、その部分はやる気で補うしかありません。また、企業はそのようなチャレンジングな方を求めています!

あなたの長所と短所を教えてください。

「短所は気が短いところです」

 これは良くない回答です。短所を述べる場合には、見方を変えれば長所にもなり得る短所を述べるよう心掛けましょう。「気が短い」は見方を変えても長所にはなりにくいのではないでしょうか? 面接とはあくまでも自己PRの場であり、ご自身の人材としての価値を売り込む場です。「この商品にはどこから見ても悪いところがあるのです…」という営業活動は世の中にあり得ないのではないでしょうか? どうぞ自己PRをお願いいたします。

「短所は心配性なところです」

 これは良い回答です。心配性なあまり、事前にいろいろ考えてしまう慎重派のあなた。これは長所にもなり得る短所であり、とても良い回答です。面接の中では、その慎重なところをPRしつつ、あまり神経質にならないよう、楽天的に考えるべきところはできるだけ楽天的に考えるよう自分をコントロールしている、などと付け加えますと尚可となります。また、長所は「周りからは……とよくいわれます」と同僚や先輩からの評価を述べると、聞き手は呑み込みやすいかもしれません。

最後に、何かご質問はありますか?

「残業時間は? 休日出勤は?」

 これはとても微妙なご質問です。これらは長く働くうえではとても大切なことではありますが、ご質問をされる際のニュアンスが「残業したくない」「休日は休みたい」という思いに溢れてしまっているとすれば、「勤労意欲の欠如」と捉えられる恐れがあるかもしれません。特に、まだ入り口である第一次面接では、そのように受け取られてしまうリスクが大です。ご質問の内容によっては、聞くタイミングと聞き方に細心の注意を払う必要があります。

「職務内容の詳細を知りたいのですが…」

 これも微妙なご質問です。確かに、職務内容を知ることはとても大切ですが、このご質問は少々誤解を招きやすいかもしれません。「職務内容も理解せずに、応募してきたのか?」と怪訝に思う面接官も少なくないからです。職務内容についてご質問をされる場合には、求人票の熟読などを通して「職務の概略は理解している」という大前提のうえで、もう一歩踏み込んだ、より鋭く具体的な内容のご質問をお願いします。それにより、当該職務に求められる役割などについてより理解が深まるかもしれませんし、職務への関心の高さを面接官にPRする効果もあります。

「ありません」

 これも微妙です。面接とは企業があなたを選ぶ場であると同時に、あなたが企業を選ぶ場でもあります。確認したいことがあれば、臆せず質問することもやはり大切です。「入社前に確認しておけばよかった…」とあとで後悔しないよう、是非、ご質問をお願いします。ただ、あまりにも細々したことを、あれもこれもと質問するのは、まだ選考過程にある段階ではやはりマイナスかもしれません。ご質問は多くても3つ程度、必要不可欠なものに絞り込みましょう。
 また、企業研究を重ねた結果、特にご質問がないのであれば、それはそれで構いませんが、面接は自己PRの場ということを考えれば、「ありません」というのはやはり少々もったいない気もします。折角ですので、自己PRにもなるようなご質問を最低ひとつは是非ご準備ください。どうしてもご質問が見当たらないようであれば、「質問はありませんが、私は御社が第一志望です。是非前向きにご検討をお願いします!」などと締め括ってみてもよいかもしれません。内定も近づきます!

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