医療機器専門の転職エージェント:
ライプニツ・リサーチ
(人材紹介業許可番号:13-ユ-305182)

病院から医療機器メーカーへの
転職動機と志望動機

転職動機と志望動機は面接の柱です

転職動機と志望動機だけで採否が決まることも!

 「転職動機」と「志望動機」は面接の骨格を成すものであり、それさえクリアすれば、あとはお人柄がよいか、年収条件が折り合うか程度で採否を決めてしまう企業様も実は少なくありません。このような企業様の場合、「転職動機」と「志望動機」が選考要素の7~8割を占めている印象すらあります。企業様によっては加えて、適性検査や筆記試験を課したり、臨床知識や習得技術を細かく質問してくる企業様もありますが、そのような場合でも、「転職動機」と「志望動機」はやはり3~4割以上の比重を占めている印象があり、面接の柱になっています。

転職動機には語らなくてもよい部分もあります

 「転職動機」や「志望動機」はそれほど重要なものでありながら、多くの求職者がこの点でいまだに多くのミスを繰り返しています。まず転職を考えるのに至ったのには、いろいろな理由があるはずです。自身が所属する組織が長年勤めてきた組織であればあるほど、その組織への感謝の思いもある反面、積もりに積もって複雑に絡み合ったマイナスの思いもあるかもしれません。ただ面接では、「転職動機」として、それらの複雑な思いの全体を、完璧に再現する必要などありません。実は語らなくてもよい部分もあるのです。逆に、是非語るべき転職動機なのに、残念ながらそれを語れていないケースも少なくありません…。

語ってはいけない志望動機を語ってしまっています…

 また、なぜ病院ではなく、医療機器メーカーでの勤務をめざすのかという「志望動機」についても、語ってはいけない志望動機なのに、残念ながらそれを平然と語ってしまっているケースも後を絶ちません。応募先の個別医療機器メーカーへの志望動機も同様であり、多くの求職者が何を語るべきなのか、何を語ってはいけないのか、に関して誤った判断をしてしまっているのが実態となっています。その境界線はどこにあるのか、どこに視点を据えて、転職動機や志望動機を語るべきなのか、当社にご登録を頂いた多くの医療従事者の皆様から、この点で数々のご相談を頂いてきました。

面接とは営業活動であるという基本に立ち戻る!

 答えはズバリ! 面接とはそもそもご自身を売り込む「一種の営業活動」であるという基本に立ち戻ることです。営業活動であるとすれば、面接ではご自身の人材としての価値を売り込むことが必要になります。応募先の個別医療機器メーカーは、なぜあなたを採用すべきなのか、採用した場合にどんなメリット(お得感)があるのか…。ご自身の人材としての「お買い得ポイント」を自己分析で洗い出してみましょう。そんな視点から「転職動機」と「志望動機」を組み立てていくことがとても大切です。誤解を恐れずにいえば、素のままで「転職動機」と「志望動機」を語ってはいけないということです。

あなたを採用するメリット、お得感はどこにあるか?

 「転職動機」や「志望動機」はご自身の中にすでにあるものですが、それをそのまま語ってはいけない場合もあります。嘘つくことを推奨しているわけではありません。応募先の個別医療機器メーカーにとって、あなたがメリット(お得感)のある人材かどうか、という視点から「転職動機」と「志望動機」を改めて組み立て直す必要があるのです。当社がその極意、エッセンスを以下にQ&A形式でわかりやすくお伝えします。以下のQ&Aをヒントにして、あなたが語るべき「転職動機」と「志望動機」を再構成してみましょう! ご相談はライプニツ・リサーチまでご遠慮なくお願いいたします。

病院勤務の医療従事者からの
転職動機

医療従事者なのに、なぜ病院からの転職をお考えなのですか?

「気難しい透析患者への対応に疲れて…」(看護師)

 これは良くない回答です。気難しい患者様への対応が疲れるのは面接官も理解できるところですが、医療機器メーカーで勤務する場合も同じように(あるいは、それ以上に?)、気難しい医師などと対応せざるを得ない場合も少なくありません。気難しいタイプの人間はどの業種にも、どの職種にもいます…。医療機器メーカーへの転職でも同じような悩みを抱え込む可能性を否定できず、面接は不発に終わるはずです。
 面接とはそもそも自己PRの場所です。なぜあなたを採用すべきなのか、採用した場合にどんなメリット(お得感)があるのかなど、ご自身の人材としての「お買い得ポイント」をPRする必要があります。「転職動機」という面接の重要ポイントで、対人能力に弱みがあることを訴えてしまうのは、マイナス以外の何物でもありません。
 転職活動では対人能力の高さはむしろ必須要件です。少々厳しい言い方とはなりますが、どのような業種、どのような職種であれ、対人関係を避けて通ることはできず、そこに弱みがある限り、異業界や異職種への転職はさらに難しくなってしまいます(もちろん一部の例外はあるでしょうが…)。
 気難しい患者様への対応が疲れるのは本当だったとしても、それは敢えて語らなくてもよい転職動機とはいえませんでしょうか? 特に医療機器メーカーとの面接で語るべき転職動機としては、もっと別のものをピックアップする必要がありそうです。

「キャリアアップしたいと考えまして…」(臨床検査技師)

 これだけではかなり微妙です。よく聞く転職動機ではありますが、これだけしか言わないとすれば、面接は不調に終わってしまうはずです。なぜ現職ではキャリアアップできないのか、その理由もセットにして述べない限り、説得力は皆無かもしれません。「臨床検査技師として3年間、検体検査に携わってきましたが、ずっと同じ業務でルーチン化してしまい、生理機能検査や病理検査への異動を申し出るも、それも叶わず、このままでよいのかという危機感がありまして…」というような理由が追加されれば、面接官も「なるほど」と頷くかもしれません。転職戦線を「キャリアアップしたい」という常套句・抽象論で勝ち抜くことはできないのです。
 よく求職者の中に「転職動機はポジティブな形で述べたほうがよい」とネットに書いてあったので、とおっしゃる方がいらっしゃいますが、その意味を誤解している方が少なくありません。転職とは職場を変えることであり、人生の大きな決断です。転職によって生活環境が一変してしまうケースもある一大事です。したがって、転職動機にはそれなりの重みがあって然るべきであると考えるのが面接官なのです。「キャリアアップしたい」という表現そのものはポジティブなのかもしれませんが、そこに中身が伴わなければ、面接官にポジティブな印象など与えられません。語るべきなのは、「なるほど」と面接官が唸るような、納得性のある転職動機です。

「現職の病院は経営悪化で、今年は賞与がゼロで…」(放射線技師)

 これは実は良い回答です。よく求職者の中に「現職の悪口はいわないほうがよい」とネットに書いてあったので、ということをおっしゃる方がいらっしゃいますが、経営悪化や賞与ゼロが事実であるとすれば、それは悪口とはいいません。賞与がゼロとなって住宅ローンの返済に支障を来したとすれば、それは人生の一大事であり、転職を考える契機となったとしても、面接官もそれは十分に納得してくれるはずです。経営悪化、賞与ゼロはむしろ語るべき転職動機の代表選手とすらいえるかもしれません!
 ただ、これだけではなぜ医療機器メーカーへの転職を志望しているのか、という部分での繋がりが希薄です。賞与がきちんと支給される他の病院への転職を考えてはいないのか、を面接官は気にするはずです。そこで「現職の職場環境は保守的で、変化を好まず、言われたことだけをやればよいという文化が根付いていて、業務改善の提案なども受け入れられず、他の病院でも恐らくそれは同じで…」などと付け加えますと、病院ではなく医療機器メーカーをめざす志望動機もかなり垣間見えてきて、面接官の期待感は一段とアップするはずです。

医療機器メーカーへの志望動機

なぜ医療機器メーカー勤務を志望するのですか?

「学生時代に美容医療レーザーで悩みを解消!」(臨床工学技士)

 これはとても良い回答です。大学への進路選択の時期に顔にデキモノができて、悩んでいた方が、美容医療レーザーの治療で、痛みもなく、すぐに治ったことに感動。医療機器の素晴らしさを実感して、進路として病院の臨床工学技士を志すようになり、病院での臨床経験を積んだのちに、美容医療レーザー装置メーカーにサービスエンジニアとして転職した事例があります。
 採用側の美容医療レーザー装置メーカーからすれば、志望動機が当該人材の経験に裏打ちされた、とても説得力に富んだ内容に仕上がっています。是非この人材にサービスエンジニア業務をお任せしてみたい、すぐには戦力とはならないかもしれないが、これだけ志望動機に本気度があれば、多少の困難があっても乗り越えてくれるだろう、なんとか戦力となってくれるだろう、と面接官は思うはずです。“美しい”と形容してもよいほどの志望動機であり、“内定確実”といえそうな完成度です。是非とも語るべき志望動機です!

「完全週休2日制で、残業が少ないから…」(看護師)

 これは全く良くない回答です。転職動機が病院勤務だとワークライフバランスを保てない方の場合には、これをそのまま志望動機としてしまう方も少なからずいらっしゃいますが、面接とはそもそもご自身を売り込む「一種の営業活動」であるということを再度思い起こしましょう。完全週休2日制で、残業が少ないことは、あなたにとっては確かにメリットかもしれませんが、面接でそれをそのまま志望動機として語ってはいけません。
 繰り返しますが、なぜあなたを採用すべきなのか、採用した場合にどんなメリット(お得感)があるのか…。ご自身の人材としての「お買い得ポイント」は何かという視点から「志望動機」を組み立ててみましょう。むしろ企業様にとってのメリットにもなること、採用したいと思わせるようなことを「志望動機」として述べてみましょう。土日は休みたい、残業はしたくないのは皆同じであり、聞き手である医療機器メーカーの面接官にとって魅力的な志望動機とはなっていません。
 例えば、「院内で業務改善プロジェクトに参画して、残業時間の20%削減に貢献したのですが、それが給与に全く反映されず、とても悔しい思いをしました。御社のような事業会社であれば、残業削減などの成果が給与に反映されるのではと考えて、医療機器メーカーへの転職を希望しました」などと言い換えれば、聞き手である医療機器メーカーの面接官にとって魅力的な志望動機とはなりませんでしょうか? これを志望動機として語れば、結果として「私はダラダラと残業して稼ぎたいというタイプの人材ではありません」と宣言しているのに等しく、言いたかったこと(残業は希望しません)をよりスマートな形で言えたことになりませんでしょうか? 物は言い様なのです。

応募先の個別医療機器メーカーへの志望動機

医療機器メーカーの中でもなぜ当社を志望するのですか?

「人材紹介会社から紹介されたので…」(視能訓練士)

 これは全く良くない回答です。こんな回答では失礼ながら、内定を得るのはまず不可能かもしれません。医療機器メーカーの面接官から「主体性の欠如」「入社意欲の欠如」「常識・良識の欠如」などのレッテルを貼られてしまうことでしょう。求人票の熟読、応募先の企業研究などは不可欠といえます。面接時には面接官の時間を拘束するわけですから、「人材紹介会社から紹介されたので…」という受身の姿勢は失礼にあたる、と言っては言い過ぎでしょうか? 社会人としての良識を疑われてしまうかもしれません。
 但し、応募先の医療機器メーカーのホームページなどをみても、その医療機器メーカーへの志望動機が思い当たらないこともあるかもしれません。その際には担当する人材紹介会社にご相談してみるのもよいかもしれません。応募先企業とパイプの太い人材紹介会社であれば、求人票などに記載した以外にも、いろいろと情報をもっていることもあり、その中から志望動機として語ってよいものがみつかるかもしれません。面倒見のよい人材紹介会社ですと、「これを志望動機にしてはいかがですか」とアドバイスしてくれることもあります。
 「人材紹介会社から紹介されたので…」ではなく、「担当の人材紹介会社から御社のこの点をお薦めされまして、それは実は私が希望する〇〇で…」という志望動機であれば、それはありです! お世話になっている人材紹介会社と良好な関係を維持できて、かつ、そこから有効な情報を引き出すことができる、情報収集能力に長けた人材というプラスアルファの評価にも繋がるかもしれません。

「貴社の経営理念“社会貢献”に共感して…」(臨床工学技士)

 これは良くない回答です。“社会貢献”は医療機器メーカーのホームページで経営理念としてよく見かける内容ではありますが、これを志望動機としてしまうと、型に嵌まった、薄っぺらい印象が拭えず、残念ながら、面接官の心に全く響きません。といいますのも、“社会貢献”は特段に際立った経営理念とはいえず、そこに刺さる(共感する)とすれば、何も刺さっていない(共感していない)に等しくありませんでしょうか?
 採用する側の医療機器メーカーにとって、人材を受け入れるということは、一大事です。昭和風の言い方とはなりますが、「同じ釜の飯を食う仲間」を迎えることであり、安易な気持ちで採用を決めるわけではないのは、今も昔も変わりません。自社への志望動機が曖昧であれば、入社意欲が低く、仮に採用しても長期定着は難しいかもしれない、いろいろ研修を施しても結局は無駄に終わるかもしれない、と企業は考えるものです。もっともっと企業研究が必要であり、自分自身とももっともっと向き合う必要があるかもしれません。

「採用ページに掲載された〇〇様のもとで働きたくて…」(看護師)

 これは微妙な回答です。企業研究の中で、応募先の医療機器メーカーの採用ページに掲載されている記事を引き合いにして、志望動機を語るケースもありますが、これには一長一短があります。「人間力に溢れ、責任感のある上司〇〇様のもとで自分も働いてみたいと思い、御社を志望しました」というのは、「とても研究熱心で、よく採用ページも読んでくれて…」と思う面接官もいるはずで、それ自体は悪くはなく、むしろ良い印象を与えることもあるかもしれません。
 ただ、他方で厳しい見方をする面接官がいるのも、やはり事実です。「〇〇のもとでないと働けないのか、〇〇が他部署へ異動したらどうなるのか」というような懐疑的な見方です。特定の〇〇様を引き合いに出すのであれば、「人間力に溢れ、責任感のある〇〇様がご活躍されている貴社であれば、そのような優れた人材が他にも多く揃っているはずであり、私もそのような優秀な集団の中でさらに自分を磨いてみたい」という志望動機なら、それはありです。キャリア形成や転職においては、あくまでご自身が主役であることをいつもお忘れなく!

\ 毎日随時リモートで開催 /
個別転職相談会はこちら
医療従事者の疑問を解消します 医療従事者限定の相談会
自身のキャリアをじっくり相談できる 業界経験者限定の相談会