面接対策の決定版!
医療機器の面接想定問答Q&A
医療機器の業界経験者向けQ&Aです
面接が不安、苦手、久しぶりのあなた!
面接では各企業様がいろいろと知恵を絞り、いろいろな質問を投げかけてきます。そもそも面接ではどのようなことを質問されるのか…。それらの質問にどう回答すればよいのか…。企業はどのような基準で合否を判定しているのか…。面接が不安、面接が苦手、面接は久し振りというあなたのために、当社ライプニツ・リサーチが面接対策の極意を、面接想定問答のQ&A方式で以下にお伝えします。
面接対策の極意をQ&A方式でお伝えします
面接に関する現実・事実をありのままにお伝えしているため、結果としてかなり辛口な内容とはなりますが、むしろ「甘い言葉には騙されないでください」と当社は主張したいと考えています。面接は簡単ではありません。「面接」という深くて暗い森の中に迷い込んでしまい、身動きがとれなくなってしまっている方も世の中には沢山いらっしゃるのです…。
見事内定という事例が当社では続出!!
当社ライプニツ・リサーチでは、本登録を頂き当社案件で書類選考を通過された方に対し、面接リハーサルを実施し、あなたを内定まで確実にナビゲートさせていただいております。面接が苦手でなかなか内定を得られなかったという方が、見事内定を得られたという事例が当社では続出しています。ご相談はライプニツ・リサーチまでどうぞご遠慮なくお願いいたします。
- まず1分程度で、自己紹介をお願いします。
- あなたが現職に入社を決めた理由はなんですか?
- あなたの転職動機はなんですか?
- 当社への志望動機はなんですか?
- あなたは当社の○○職として適性があるとお考えですか?
- 当社はあなたを採用すべきでしょうか? その理由は?
- 成功体験を2~3、挙げていただけますか?
- 失敗体験はなんですか? また、そこから何を学びましたか?
- あなたの仕事上の課題(弱点)はなんですか?
- 英語はどの程度できますか?
- あなたの長所と短所を教えてください。
- 5年後、10年後のあなたのビジョンを教えてください。
- お給料はいくらもらっていますか? また、その内訳は?
- お給料はいくら欲しいですか?
- 最後に、何かご質問はありますか?
面接想定問答Q&Aスタート!
まず1分程度で、自己紹介をお願いします。
「私は●●で●●に従事し、転職動機は、志望動機は、長所は…」
面接冒頭で求められる自己紹介は、面接官に与える印象を大きく左右します。あなたがどのような雰囲気でお話をされるのか、どのように組み立ててお話をされるのかを確認する意味合いが強く、面接の準備をしてきました、と言わんばかりの、一本調子で杓子定規な自己紹介はあまり好ましくありません。そもそも、あなたの職歴詳細や転職動機や志望動機などを、すべて一度で語る必要もありません。
また、一本調子な自己紹介をしてしまう方のほとんどは、緊張して、いつもの話し方ができなくなってしまう傾向もあるようです。面接で緊張してしまったら、冒頭で素直に「今日はとても緊張しています!」と面接官に笑顔で伝えてみましょう。場も和んでリラックスでき、飾らない自分の言葉で、のびのびと自己紹介しやすくなるはずです。そもそも令和のこの時代に、圧迫するような面接はレアで、ほとんどありません。どうぞご安心を!
「本日はお時間を頂き、誠に…。私は現在…で、実は…。どうぞよろしく…」
冒頭の「面接の御礼」から始まり、短くご自身の経歴を述べて、最後に「本日はどうぞよろしくお願いいたします」と締め括っており、起承転結のようなメリハリのある自己紹介になっていて、とても良いと思います。なお、高等テクニックとして皆様にオススメしたいのは、ご自身の経歴紹介の中で、「実は【キーワード】でして…」と、面接官が食い付きそうな【キーワード】を1~2個、埋め込んでみることです。面接官の心の扉を開くことができる【キーワード】とは何か、考えてみる価値はあるかもしれません。それにより、一気に会話が弾むかもしれません。
あなたが現職に入社を決めた理由はなんですか?
「応募したら採用になったから」
これは良くない回答です。その企業様に是非入社したかったという熱い思いがみえません。その企業様としては、あなたが1人前になるまでの3年間は育てようと腹を決めて採用してくれたのかもしれません…。上記の回答ですと、企業と向き合う姿勢が希薄という印象を与えてしまい、面接ではかなりマイナスの印象を与えてしまうかもしれません。
「大手でブランド力がある企業だから」
これは微妙な回答です。転職活動とはひと言でいえば、人材としてのあなたの価値を、あなた自身が売り込む活動といえます。あまりに大手・ブランド志向を前面に出してしまうと、面接官の側からすれば、「寄らば大樹」「アイデンティティの欠如」と映ってしまう場合もあるかもしれません。大手・ブランドだから入社を決めたという安心感もわからなくはありませんが、どうぞほどほどに…。
「これまでのキャリアを活かせる企業だから」
これは比較的良い回答です。ご自身のキャリア形成を自発的に行っている「主体性」「積極性」などが垣間見えます。それにプラスして、「事業立上げの募集だったため、そこに遣り甲斐を感じたから」などと付け加えられた回答であれば尚可となります。「寄らば大樹」というような弱々しい印象を与えませんし、面接官にとてもアグレッシブな印象を与えるはずです。
あなたの転職動機はなんですか?
「上司との人間関係で悩んでおり…」
これは良くない回答です。どの企業においても、どの職場においても、必ず人間関係はあります。「現職において人間関係で悩んでいるのならば、当社でも同様のことで悩む可能性大」というのが面接官の判断となります。中途採用においては、高いコミュニケーション能力、人間関係構築能力などは、当たり前の大前提として、当然求められるものです。いまを正念場と捉え、逃げずに、現職での人間関係を再構築していくことをまずはお薦めしたいと思います。
「上司のパワハラがひどいんです…」
これは微妙な回答です。実際、あなたの上司のパワハラはひどいのかもしれませんが、面接官がその上司と面識がある場合は稀で、ほとんどの場合、あなたの上司を知りません。「あなたに原因があるのでは?」と心の中でいぶかる面接官もいるかもしれません。このトークを使う場合には、どの程度ひどいのか、具体例を示す必要がありそうです。なお、一般論としていえるのは、現職・前職に関する過度の悪口は厳禁ということです。怨み節での面接対応は、あなたの良さを半減させてしまうのです…。
「キャリアアップしたいと考えて…」
これも微妙な回答です。よく聞く転職動機ではありますが、これだけしか言わないとすれば、面接は不調に終わってしまうはずです。なぜ現職ではキャリアアップできないのか、その理由もセットにして述べない限り、説得力は皆無かもしれません。「自分が所属する事業部が廃止されるのに伴い、今の会社では望むようなキャリア形成が困難なのです」というような理由が追加されれば、面接官も「なるほど」と頷くかもしれません。転職戦線を常套句・抽象論で勝ち抜くことはできないのです。
「年収をアップさせたいと考えて…」
これも微妙な回答です。よく聞く転職動機ではありますが、「年収をアップさせたいのであれば、今の会社で頑張って成果を出したらどうですか」というのが面接官の心の中の声となります。現職で年収が低迷している理由が、あなた自身の努力不足、成果未達成などに由来しているとすれば、転職活動ではかなり苦戦するはずです。現職での年収低迷が、業界全体の業績不振、会社の業績低迷、硬直化した人事制度などに由来することを補足説明できなければなりません。
「医療機器メーカーの営業職として専門性を高めたくて…」
これは良い回答です。特に現職が医療機器ディーラーで営業職としてお勤めの方の場合は、とても良い回答と思います。医療機器ディーラーの場合、幅広くいろいろな医療機器メーカーの製品を扱うため、専門知識を蓄えにくく、広く浅くなりがちな傾向があります。その意味で「医療機器メーカーの営業職として、もっと専門性の高い営業をしてみたい」という思いには、それなりの合理性があり、面接官に前向きな印象を与える場合が多いかもしれません。
「会社の業績不振で希望退職が発表されました」
これはとても合理性のある回答です。この回答そのものが、お世話になった会社は余程のことがない限りは辞めません、というとても良い自己PRにもなっています。企業様と向き合う姿勢がとても真摯で、誠実です。ただ、個別に退職勧奨を受けた場合などは、注意が必要です。「リストラされました」という言い方は禁物です。退職勧奨を受けたとしても、最後にそれに応じたのはご自身の意思であるとすれば、「希望退職制度に自ら応募しました」と言っても、それは嘘にはならないはずです。
「連日の深夜までの残業、ここ半年ほど休暇もなくて…」
これもとても合理性のある回答です。このような過酷な勤務が常態化しているとすれば、誰でもこのような職場では長く安心してお勤めするのは困難です。面接官も「それは大変ですね」と素直に頷いてくれるはずです。転職動機は志望動機と併せて、面接ではとても大切な要素で、それだけで面接の5~8割程度の比重を占めるかもしれません。それほど企業側は重視しています。面接官が「なるほど」と唸るような、合理性のある転職動機でない限り、転職活動はうまくいかないものなのです。
当社への志望動機はなんですか?
「人材紹介会社から紹介されたので…」
これは良くない回答です。こんな回答では失礼ながら、内定を得るのはまず不可能かもしれません。面接官から「主体性の欠如」「入社意欲の欠如」「常識・良識の欠如」などのレッテルを貼られてしまうことでしょう。求人票の熟読、応募先の企業研究などは不可欠といえます。面接時には面接官の時間を拘束するわけですから、「人材紹介会社から紹介されたので…」という受身の姿勢は失礼にあたる、と言っては言い過ぎでしょうか? 社会人としての良識を疑われてしまうかもしれません。
「御社は大手で製品力にも優れており…」
これはありがちですが、微妙な回答です。営業職を例に考えてみましょう。大手で製品力に優れていれば、優秀な営業マンがいなくても、注文は舞い込んでくるはずです。とすれば、これを志望動機として過度に打ち出してしまうと、「御社で楽がしたい」と言っていることになりませんか? 企業が求めているのは、市場シェア3位の製品を1位にしてくれるバイタリティ溢れた人材です。また、そもそも面接とは、自分自身の魅力をお伝えする場であることもお忘れなく!
「医療機器業界は社会貢献度が高く、そこに魅力を感じて…」
これも微妙な回答です。医療機器業界未経験者が使うトークとしては、十分これだけで成り立つケースもありますが、「では、なぜ他の医療機器メーカーではなく、当社なのか」という疑問を抱かせてしまうケースもあります。企業研究を重ねて、もう少々肉付けしておいたほうが良いかもしれません。また、医療機器の業界経験者であれば、応募先企業の取扱製品・使用領域などまで丹念に調べ上げ、業界経験者らしいプロの志望動機を練り上げてから面接に臨みましょう。
「御社のような外資で自分の力を試してみたくて…」
これはとても良い回答です。日系の医療機器メーカーでお勤めの営業職などの場合、成果を出しても(外資ほど)大きくはそれが賃金に反映されず、もどかしい思いをしていらっしゃる方もおられるようです。「外資で力を試したい」はなんとも頼もしく、面接官にとってはとても魅力的な言葉です。ただ、応募先の外資によっては少々注意が必要です。外資とはいえ、チームワークや協調性も重視するタイプのハートフルな外資もあります。「自分だけ良ければ…」というタイプと誤解されないように注意しましょう。
「これまでの○○のキャリアも活かせ、遣り甲斐も感じて…」
これもとても良い回答です。中途採用においては、新卒とは異なり、何がしかの即戦力性が求められる場面が多々あります。「キャリアが活かせる」という部分は、「即戦力となりますよ!」という決意表明でもあり、とても良いと思います。また、「遣り甲斐も感じて」という部分も、とても好感がもてます。「年収が高いから」「条件がいいから」という目先の部分で転職先を選んでいるのではないという自己PRにもなっています。内定が近いかもしれません。
「通勤片道2時間を10年…。家庭も大事にしたい…」
これもとても良い回答です。一般に、転職動機と志望動機は、背中合わせであることが望ましいといわれています。少し極端な例かもしれませんが、通勤片道2時間を10年続けたサラリーマンがいたとします。その間、結婚して子供にも恵まれ、家庭にも負担をかけ始めていることに悩んでいた折、ふと募集広告で自宅から徒歩5分の場所に、現職と同じ仕事での募集をみつけたという状況を考えてみます。
面接で「実は10年もお世話になった会社なのですが、私にも家族が出来ましたし、出来れば近くで働きたいと思いまして…」と言ったとすれば、面接官も「よく10年も頑張りましたね! 来月から是非弊社で働いてみませんか?」と言ってくれる可能性はかなり高いと思います。まさに、転職動機(通勤時間が長く、家族にも負担をかけている)と志望動機(通勤時間が短く、家族も大切にできる)が背中合わせとなっている理想型といえます。現職に対する感謝の気持ちなども垣間見え、好感がもてます。
あなたは当社の○○職として適性があるとお考えですか?
「入社してみないとわかりません」
これは良くない回答です。確かに、求人票の熟読、企業研究だけではわからない部分もあり、「入社してみないとわかりません」というのは最も正直な回答かもしれません。ただ、適性があるかどうかご自身で判断できないとすれば、企業側はもっと判断できません。適性があると回答したうえで、どの部分が企業側のニーズに合致するのか、ご自身からまずは説明していく努力が大切です。企業側からあなたの適性を発掘しようとするタイプの面接は、皆無ではありませんが、稀有となります。
「○○の部分では自信があります」
これはまずまずの回答です。事前に求人票の熟読、企業研究でよく職務内容を把握しており、そのうえでご自身のキャリアのどの部分が活かせるかを把握しているという意味で良い回答となっています。ただ、職務内容の中には、不得意部分が含まれていることも往々にしてあるものです。それに対するトークも練り上げていれば、尚可となります。例えば、英語は苦手という方が、英語必須の案件で面接する場合、「英語はあまり得意ではありませんが、いま英会話学校で自己啓発に努めています」など。
「もちろんです。なぜならば…」
これはとても良い回答です。その職務に対する適性があることを自己認識している自己肯定の姿勢、また、それを説明しようとする前向きでアグレッシブな姿勢は、面接官にとても良い印象を与えるはずです。こちらから売込みができない限り、面接では活路が開かれない場合がほとんどです。「是非私を採用すべきだ」という自己肯定は、面接ではとても大切なことです。面接時間は通常、30分~60分と短時間となります。変な謙遜、奥ゆかしさは、面接では機会損失でしかないかもしれません。
当社はあなたを採用すべきでしょうか? その理由は?
「貴社の判断にお任せします」
これは良くない回答です。面接とはご自身の人材としての価値を売り込む活動です。合否は当然企業側が決めるものではありますが、「採用すべきです」とあなた自身が明言できない限り、採用側の企業としても触手が伸びないのではないでしょうか? 「貴社の判断にお任せします」という回答からは、「主体性の欠如」「入社意欲の欠如」「待ちの意識」などが面接官の脳裏に浮かんでしまうかもしれません。
「当然採用すべきです。なぜならば…」
これはとても良い回答です。なぜならば以下で、ご自身のこれまでのキャリアのどの部分が活かせるか、を切々とPRしたら良いと思います。その職務に対する適性があることを自己認識している自己肯定の姿勢、また、それを説明しようとする前向きでアグレッシブな姿勢は、面接官にとても良い印象を与えるはずです。この手の質問には「押し」で返すのが基本となることもお忘れなく。
成功体験を2~3、挙げていただけますか?
「職場の人間関係もよく、お客様からも慕われました」
これはあまり良くない回答です。人間関係が良好であること、お客様から慕われることは、ある意味では当然のことです。当然のことを成功体験として挙げるのは、むしろ特段の成功体験がないことを意味させてしまってはいませんか? あなたが営業職であるとすれば、面接官の印象としては「真面目で人間性に問題はない人材だが、営業成績はあまり良くないのかもしれない」という連想を抱かせるかもしれません。
「○○のプロジェクトで、当初△△の状況を打破し、○○を成功させた」
これは良い回答です。面接では仕事のプロセス、仕事の進め方をPRすることも大切なことです。プロジェクトを成功させた、という結果だけでなく、当初どのような困難な状況にあったのか、それをあなたがどのように変えたのか、というプロセスを説明することで、あなたのビジネススキルを具体的にPRできます。その結果、会社の業績向上、売上向上にどの程度貢献できたのか、などの数字面も示せれば、尚可となります。
「償還価格下落という厳しい状況の中で売上対前年度比150%アップ」
これはとても良い回答です。特に営業職の場合、成功体験を数字でいえることは必須かもしれません。目標達成率でもいいですし、社内順位などでも構いません。逆に、目標未達成、社内順位下位などの場合には、転職活動は思うように進まないかもしれません。当然といえば当然ですが、どの企業様も優秀な人材しか採用しないのです。厳しいようですが、これが現実かもしれません。
失敗体験はなんですか? また、そこから何を学びましたか?
「大変申し訳ございません、すぐには思い浮かびません」
これはまずまずの回答です。面接ではいろいろな質問があります。まさに想定外で、即座には答えにくい質問もあるものです。最も良くないのは、考え込んでしまい、あまりにも長い沈黙の時間を設けてしまうことです。面接官もいろいろな仕事を抱えており、忙しいということを考えれば、空白の無為な時間を費やすよりも、「大変申し訳ございません…」という潔さが、むしろ好印象を与える場合もあります。
「○○の失敗体験がありますが、そこから△△の仕組みを変え…」
これはとても良い回答です。誰にでも失敗はあります。会社を傾かせるほどの致命的な失敗でなければ、どうぞ安心して失敗体験を語りましょう。出来れば、その失敗をもとに、失敗となった原因を分析し、そのミスが繰り返されないよう、自ら進んで業務改革を主導したなどの点をPRできれば、尚可となります。失敗してもタダでは起きない逞しさ、仕事の仕組みを改善できるリーダーシップなどをPRする効果があります。
あなたの仕事上の課題(弱点)はなんですか?
「特にありません」
これは良くない回答です。どのような職務であれ、その職務に真剣に取り組んでいれば、必ず課題があるはずです。その課題を自らの弱点として、それを克服しようと努力する方もいらっしゃいます。課題(弱点)はありません、という回答は、職務に真剣に取り組んでいない証とはいえませんでしょうか? ただ漫然と毎日与えられた職務をこなすだけの人材という印象を面接官に与えてしまうかもしれません。
「私の課題(弱点)は○○です。その改善に向け現在…」
これはとても良い回答です。日々の職務に全力で取り組んでいれば、必ずそこには課題があります。それをいつも意識しているかどうか…。意識している方はすぐ「私の課題(弱点)は○○です」と答えられるはずです。さらに、「その改善に向け現在…」と続けられるとすれば、面接官の印象はもっと良くなるはずです。「成長志向」「改善志向」「前向き」などのキーワードで面接官はあなたを評価することでしょう。
英語はどの程度できますか?
「英語は苦手です」
これは良くない回答です。誰にでも苦手なことはあります。英語が苦手でも構いません。ただ、面接で苦手なことを、そのまま苦手と言ってしまうのは、少々問題があります。「苦手なことをそのまま苦手と言ってしまう」イコール「成長意欲がない」というレッテルを貼られてしまうかもしれません。医療機器メーカーで働く場合、英語力を求める案件は少なからずありますので、苦手を苦手と開き直ってしまうのは、機会損失となる恐れがあります。
「英語は得意ではありませんが、現在英会話学校で…」
これはとても良い回答です。苦手なことを得意と言ってしまうのは問題があるかもしれませんが、「得意ではありませんが、現在英会話学校に週1~2回通っていて、スキルアップに努めています」というのは、とても良い回答です。求人票には必ず応募資格という欄がありますが、それら応募資格をすべて満たした完璧な状態での転職活動ができる方は稀です。応募資格を満たしていない部分があるとすれば、その部分はやる気で補うしかありません。また、企業はそのようなチャレンジングな人材が大好きなのです!
あなたの長所と短所を教えてください。
「短所は気が短いところです」
これは良くない回答です。短所を述べる場合には、見方を変えれば長所にもなり得る短所を述べましょう。「気が短い」は見方を変えても長所にはなりにくいのではないでしょうか? 面接とはあくまでも自己PRの場であり、ご自身の人材としての価値を売り込む場です。「この商品にはどこから見ても悪いところがあるのです…」という営業活動は世の中にあり得ないのではないでしょうか?
「短所は心配性なところです」
これは良い回答です。心配性なあまり、事前にいろいろ考えてしまう慎重派のあなた。これは長所にもなり得る短所であり、とても良い回答です。面接の中では、その慎重なところをPRしつつ、あまり神経質にならないよう、楽天的に考えるべきところはできるだけ楽天的に考えるよう自分をコントロールしている、などと付け加えますと尚可となります。内定もかなり近くなります。
5年後、10年後のあなたのビジョンを教えてください。
「わかりません」
これは良くない回答です。ご自身の今後のキャリア設計、人生設計ができていないのは、とても問題です。あなたはどこから来て、どこに進もうとしているのですか? その答えをご自身でよくお考えください。人生には偶然は付きものですが、偶然にのみ左右される人生に、企業側は魅力を感じません。行き当たりばったりの人生にはピリオドを打って、熱くご自身のビジョンを語れるようになりましょう。
「とにかく御社で一生懸命働きます!」
これは微妙な回答です。一生懸命働きたい理由が述べられない限り、これだけですと、噓臭い印象、薄っぺらな印象が拭えません。ビジョンがないとも捉えられかねません。ご自身の遣り甲斐などに引き寄せて、具体的な夢を語るべきです。「まずは御社の製品知識を身につけます。3~5年程度あとにはリーダー的な存在になりたいです。そして、その頃にはお給料も沢山頂いて、家族にも喜んでもらいたいです!」など。
「仕事で成果を出し、家庭も幸せに…」
これはとても良い回答です。個人としての幸せも是非追求すべきです。ワークライフバランスが保てなければ、仕事も長続きしません。面接では仕事面の夢やビジョンを語ることも大切ですが、求められたら、個人としての夢やビジョンも存分に語れるご準備をお願いします。企業には夢があります。個人にも夢があるはずです。夢と夢を本気で語り合い、2つの夢が重なり合う瞬間が内定となります。
お給料はいくらもらっていますか? また、その内訳は?
「えっと~、正確な数字はちょっとすぐには…」
これは良くない回答です。「おっ、この人材はいいな!」と企業が採用に前向きな場合、企業側は2つのことを考え始めます。1つは給与が折り合うか、もう1つは入社時期。給与が折り合うかでまず知りたいのは、あなたの現職(前職)年収となります。内訳も含めて、即答できるようにしておくことは、とても大切なことです。また、採用しようとしても、入社が半年後であれば、入社意欲に欠けると看做し、不採用となるケースもあります。待っても内定後1~2カ月後の入社がリミットと心得ておきましょう。
「年収で○○万円、その内訳は…」
これは良い回答です。転職が初めての方の場合、年収よりも月収でお考えになる方もいらっしゃるようですが、多くの企業様では年収をベースに判断します。内定時には「理論年収」という言い方で条件提示をする企業様も多く見受けられます。理論年収とは、賞与が通常通り満額支給された場合の年収を指します。初年度は査定期間の兼ね合いで、賞与が満額支給されない場合もありますので、満額支給されたと仮定したうえで年収を算出する方法です。その意味でも、月収よりも年収で現職(前職)の給与をいえるようにしておきましょう。
お給料はいくら欲しいですか?
「現状で年収400万円なので、出来れば550万円以上を希望」
これはよくありがちな回答ですが、微妙な回答です。550万円の根拠はなんでしょうか? 仮に公的機関が発表した賃金統計データをもとに「世間相場だから」と言ったとしても、それは個別の企業には全く関係ありません。ほとんどの企業には人事制度、賃金テーブル、等級資格制度などがあります。賃金はそれらの枠組みの中で決めるもので、統計データから決めるものではないことをまずは心得ておきましょう。
誰でもお給料は沢山欲しいもの。「年収を上げたいのであれば、今の会社で頑張って成果を出し、年収を上げてはいかがでしょうか?」という厳しい切り返しをする面接官もいらっしゃいます。企業に無理なお願いをして、高い年収で内定を得られたとしても、入社後に高いハードル(ノルマ)を課せられ、短期離職に追い込まれるとすれば、いかがでしょうか? 年収アップは入社後に自身の実力で勝ち取るのが基本です。
なお、多くの企業様では、入社時の年収は出来れば抑え目にして提示したいと考える傾向があることも知っておきましょう。「面接で自分の実績をうまくPRできました。あとはそれをどう評価してくれるのか、年収提示が楽しみです!」という面接後のフィードバックをいただくことがありますが、これは少々筋違いかもしれません。医療機器業界で同じような仕事を経験していたとしても、転職先の企業様ではまだなんの成果も挙げておりませんので、2~3回お会いしてお話しただけなのに「自分を評価してほしい」と言われても、企業は困惑してしまうかもしれません。当初の年収を高く提示したものの、成果が出なかった場合、年収を下げてしまえば、ほとんどの方は離職してしまいます。それならば当初は抑え目にしよう、と考えるのが企業というものなのです。
「前職では年収1000万円でしたが、最低400万円程度いただければ…」
これもよく聞く回答ですが、やはり微妙です。特に、中高年で再就職支援会社をご利用されている方に多く見受けられる回答ですが、これには弱点があります。人材紹介会社に舞い込んでくる中高年向けの求人は、そのほとんどがエグゼクティブを対象とした案件となります。「医療機器の営業・マーケティング経験10年以上で、部長以上の職位経験3年以上、TOEIC800以上必須」といった類の案件です。そんなエグゼクティブ案件に対し、「最低400万円程度いただければ…」という回答は、「自信のなさ」と面接官の目に映ってしまうかもしれません。
「御社の規定に従います」
これはとても良い回答です。前述の通り、企業には人事制度、賃金テーブルなどがあり、その枠組みの中でしか賃金は決められません。3億円を希望することもできますが、それが不可能なのは、高いからというよりも、人事制度を踏み外しているからです。逆に年収150万円でいい、といっても、それも出来ないのは同じく人事制度を踏み外しているからです。
医療機器業界の業界経験者であっても、その企業ではまだ勤務経験がないので、教わることも多々あるでしょう。その意味では、まずは「御社の規程に従います」というのが最も無難な回答です。そのうえで、「入社後早めに成果を出して、沢山お給料をもらえるように頑張ります!」などと添えるのがベストです。そんなやる気・意気込みのある人材には最大限のオファーをしてくれる、それも企業というものです。
また、生涯年収という考え方も大切です。転職時の数十万円の年収増減にはあまり頓着せず、ご自身が能力を存分に発揮できる職場環境かどうか、共に汗したいと思える上司・社長様かどうか、などがむしろ大切です。お金は後から付いてくるものです。マネジャー・事業部長などのポジションに昇格すれば、800万円、1000万円、1200万円という大きな年収が待っています。オファーの年収が400万円なのか、450万円なのか、は目先の問題に過ぎないと言っては言い過ぎでしょうか? 当社は中長期的な意味での転職成功を皆様と共に模索したいと考えています。
最後に、何かご質問はありますか?
「残業時間は? 休日出勤は?」
これはとても微妙な質問です。これらはとても大切なことではありますが、ご質問をされる際のニュアンスが「残業したくない」「休日は休みたい」という思いに溢れてしまっているとすれば、「勤労意欲の欠如」と捉えられる恐れがあるかもしれません。特に、まだ入り口である第一次面接では、そのように受け取られてしまうリスクが大です。どうしても聞きたい場合には、「1日の行動スケジュールを教えていただけますか?」などと少々形を変えてお聞きすれば、スマートかもしれません。物は言い様なのです。
「住宅手当は? 家族手当は?」
これも微妙な質問です。そもそも住宅手当や家族手当などの「属人的な」手当、労働者のパフォーマンスとは直接関係しない手当は、時代の流れの中で徐々に廃止されようとしています。それらの手当がなくても、年収提示の中で十分それに見合う条件提示をしてくれる企業様は多数あります。属人的な手当にあまりにも固執するその姿勢そのものが、人材としてのあなたの魅力を半減させてしまう場合もあるかもしれません。
「ありません」
これも微妙な回答です。いろいろと企業研究を重ねた結果、特に質問がないのであれば、それはそれで全く構いません。その意味で、「ありません」という回答そのものに問題はございません。ただ、面接は自己PRの機会ですので、「ありません」というのは少々もったいない気がします。折角ですので、自己PRにもなるような質問を是非ご準備ください。どうしても質問が見当たらないようであれば、「質問はありませんが、私はやる気で一杯です!」でもいいですよ。
「配属先はどのような組織構成ですか?」
これはとても良い質問です。求人票で職務内容はとりあえず理解できているものの、さらに深く職務について知りたいという、とても前向きな質問です。組織構成がどのようになっているのか、がわかれば、当該職務内容もより明確になることがあります。その意味でも、組織構成を聞くことには、とても意味があります。今後の事業計画、その中での今回の採用の意味などもお聞きしていくと、さらに良いと思います。企業様は熱く夢を語ってくれるかもしれません。
「人事・評価制度を教えてください」
これはとても良い質問です。実は転職時の年収は一瞬のもので、その後の年収推移のほうがとても大切となります。前職400万円から年収アップして550万円で転職できたとしても、その後評価されず昇給できなかったとすれば、どうでしょうか? 当初年収が420万円程度の微増な転職だったとしても、将来の年収600万円、800万円、さらには1000万円をめざして、どう頑張ればそれらに近づけるのか、是非詳しくお聞きすべきです。目先の年収に捉われず、生涯年収で勝負することを当社はお薦めします。