医療機器営業職に転身後の注意点
まず再度の転職を
お考えになる前に…
焦らずコツコツと小さな成果から!
医療従事者の方が医療機器営業職に転身したあと、何かの理由で再度また転職をお考えになることもあるかもしれません。特に医療機器営業職への転身直後は、早く成果を出したいという焦りもあり、空回りしてしまうケースも時折見受けられます。焦らずコツコツと、まずは皆様が遣れることから取り組むことをお薦めします。例えば、手術室での勤務経験がある医療従事者の方であれば、医療機器メーカーの職員として手術に立会うことなどは、比較的容易ではないでしょうか? 小さな成果を積み重ねて、少しずつ職場に溶け込みましょう。
上司との関係強化に努めましょう!
試用期間中に研修やトレーニングをひと通り受けたあと、極端に周囲からのサポートが脆弱になるケースも時折見受けられます。忙しくて相談し難い雰囲気の職場であると察知したら、むしろ皆様のほうから積極的に、上司や先輩との関係強化に努めていくことも大切です。キャリア開発論では、組織と個人との関係において、「相互尊重」と「相互依存」が大切といわれています。組織と個人は相互に尊重し合うことが大切であると同時に、相互に依存し合う(甘え合う)ことも同じように大切とされています。転職したばかりで戸惑うことも多いはず…。上司や先輩にうまく甘えるのも仕事の一環と心得ましょう。
医療機器業界内にある転職時の流儀
石の上にも3年といわれます。医療従事者の方が医療機器営業職へと転身したあと、やはりできれば最低3年はその職場に留まってキャリア形成することがまずは大切です。3年未満での離職となりますと、次の転職先を探すのはとても難しくなるかもしれません。逆に5年、10年と経過して、医療機器営業職としての実績も積み上がり、徐々に考え方やライフスタイル、職場環境も変化していった結果として、転職が本当に必要で、キャリア形成としても転職がプラスの場合もあるかもしれません。その場合は当社も喜んで皆様の転職をご支援いたしますが、医療機器業界内で営業経験者として転職する時には、それなりに流儀や注意点も必要です。以下ではそれを事前にお知らせします。
人脈で競合他社を渡り歩く
医療機器営業経験者
競合他社との情報交換と称して…
医療機器営業経験者の方が転職する場合、人脈で転職していく場合が比較的多いかもしれません。平素の営業活動の中で、営業先の病院でよく顔を合わせる競合他社の営業マンがいるとします。「情報交換」と称して一緒に飲食を共にするなどの関係性が出来てきますと、互いに自社の内情を徐々に披歴し合うという光景をよくみかけます。「貴方の会社のお給料はどう?」「インセンティブは高いの?」「働きやすいの?」「ノルマはきつい?」などなど。
一線を越えて競合他社への転職も
そんな関係性が構築されてきますと、例えば「今度うちの会社が大手外資に買収されて、かなりキツイ営業体制になるらしい」「えっ、そうなの!実は今、うちの会社で営業職を募集しているみたいだから、君さえよければ君のことを上司に紹介してあげるけど…」という遣り取りも多々あるようです。
循環器領域では人材も循環する?
こうした転職パターンは、循環器系の医療機器営業経験者に多いのも、ひとつの特徴かもしれません。循環器領域は市場規模も大きく、各医療機器メーカーが研究開発にしのぎを削っている領域でもあり、その分だけ製品の流行り廃りも早いのが原因かもしれませんが、「次はこの製品だ!」とばかりに、新製品に引き摺られるように、循環器系医療機器メーカーの中で次々と競合他社を渡り歩くようなご経歴の医療機器営業経験者を、よく見かけます。
ご経歴に傷をつけないよう
ご注意を!
ジョブホッパーには厳しい目線も
こうした転職をどう見るか、考え方は大きく2つに分かれるかもしれません。ひとつは、「循環器領域を知り尽くしたエキスパートであり、即戦力として活躍してもらえばいいじゃないか、3年先・5年先にまた他社に転職したとしても関係ない」というドライで割り切った考え方です。もうひとつは、「このような方を採用しても、数年でまた他社に転職してしまう可能性が高く、その間に職場も荒らされてしまう可能性もあり、採用したくない」という保守的でオーソドックスな考え方です。前者は目の前の数字に責任を負う事業部長や営業部長にありがちな発想で、後者は日系企業の経営者や人事に多い発想かもしれません。
時計の針は逆戻りできません!
いずれにせよ、いえそうなのは、こうした転職が成り立つのは若いうちだけで、40歳位までにこのような転職を何度も繰り返してしまった場合、40歳代・50歳代で本当に転職が必要になった際には、誰からも相手にされなくなってしまうということです。「経歴に傷がつく」という言い方をしますが、一度傷つけてしまった経歴は元には戻りません。どうぞくれぐれもご注意をされるとよろしいかと思います。
競合他社はあくまでライバルです
ビジネスは勝つか負けるかの戦いであり、勝負である、という基本に戻れば、競合他社の営業マンと挨拶程度はしたとしても、自社の内情を裏側まですべて吐露し合うような、一線を越えたルーズな関係性をもつことは、そもそも誤っているという厳しい見方の方も業界内には沢山いらっしゃいます。競合他社はあくまでライバルであり、そのライバルからどのようにしてシェアを奪うべきか、という本来の任務を決して忘れないようにしましょう。
転職サイトへの登録で大量メールに
悩むことも…
転職サイト選びを間違えてしまうと…
医療機器営業経験者として転職をお考えになった際に、人脈に頼らないとすれば、今この時代ですので、ほとんどの方がまずはインターネットで検索していろいろ情報収集するところから始めるようです。本当にいろいろな転職サイトがあり、どのサイトに登録すべきか、多くの方がとても迷うようです。ただ、よくお聞きするのは、情報収集から始めようと転職サイトに登録してはみたものの、送られてくるメールの量があまりに多すぎて、的外れな情報が無造作に送られてくる、本当に必要な情報がピンポイントで得られない、メールを開くのが怖い、などの声です。情報の暴力ともいえる状態になってしまい、その結果、転職サイトへの登録を解除される方も少なくないようです。
カテゴリー分類が適切かも目安になる
転職サイトに登録する際には、ひとつの目安として、業界や職種のカテゴリー分類が適切かどうかを判断基準にするとよいと思います。医療業界(メディカル業界)というような、大きな括りでの分類しかない転職サイトに登録してしまいますと、医薬品メーカー、医療機関などでの募集も含まれてメールが送られてきてしまいます。職種のカテゴリー分類もよく整理されたものかどうかは、医療機器の業界経験者であれば、凡そ判断できるはずです。あまり知名度やネームバリューなどに左右されずに、まずはカテゴリー分類が適切かどうか、そんな目で転職サイトを精査してみますと、ピンポイントで必要な情報が得られるかもしれません。
医療機器メーカーの求人は
人材紹介会社に集まる!
ハローワークでは採用できない…
医療機器営業経験者が転職をお考えになった際に、やはり一番頼れるのは人材紹介会社(転職エージェント)かもしれません。募集をする医療機器メーカー側からすれば、ハローワークは無料で人材を採用できるメリットはありますが、医療機器業界の専門性をもった人材がほとんど登録していないことは周知のことであり、ハローワークで募集をかけても採用に至ることは稀という認識がほぼ定着しています。有料の募集広告は、そこで採用できれば採用コストは比較的安く抑えられて効果的ではありますが、採用できなかった場合は、広告費をドブに捨てるようなことになってしまいます。そこでやはり成功報酬型の人材紹介会社が頼れる存在として広く認知されており、今ではほとんどの医療機器メーカーが人材紹介会社を利用しています。
やはり人材紹介会社が重宝します
登録する人材紹介会社にもよりますが、とても親身に対応してくれるところでは、そもそも転職すべきかどうかという基本的な部分から相談に応じてくれるところもあります。また、企業側とのパイプが太い人材紹介会社であれば、求人をご紹介してくれる時は、その企業の企業風土、組織構成、募集の背景など、貴方が知りたいことを詳しく教えてくれる場合も多々あり、応募すべきかどうかの判断をサポートしてくれますので、とても重宝するはずです。応募書類の添削、書類選考を通過した際の面接リハーサル、内定時の条件確認など、至れり尽くせりのサポートをしてくれます。
当社は医療機器営業経験者も大歓迎
再度の転職をお考えの際には、当社ライプニツ・リサーチも含めて、是非人材紹介会社をご利用されることを、やはり強くお薦めしたいと思います。ちなみに、当社であれば、医療従事者向けの求人以外にも、医療機器営業経験者向けの求人も多数取り扱っています。医療従事者の皆様が医療機器営業職へと転身後、5年、10年と経過して、医療機器営業職としての実績も積み上がり、再度転職が必要になった暁には、是非また当社にご相談をお願いいたします。卒業生として是非また喜んでサポートさせて頂きます。生涯にわたるキャリア形成のパートナーとして、末永くご愛顧を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます!