医療機器専門の転職エージェント:
ライプニツ・リサーチ
(人材紹介業許可番号:13-ユ-305182)

クリニカルスペシャリストって
営業職なの?

事実と異なる粗雑な記事が
多いネット情報

クリニカルスペシャリストは営業職なのか?

 Googleなどで「クリニカルスペシャリスト」や「クリニカルスペシャリストとは」と検索しますと、「クリニカルスペシャリストとは営業職のことです」などと記載されている記事に出会うことがあります。「クリニカルスペシャリストとして医療機器メーカーで勤務しますと、医療機関で勤務する看護師に比べ、50万円~100万円ほど年収が高くなります。その分、営業成果を厳しく求められます。営業成果を出せなければ給料が低くなったり、職場にいられなくなったりすることもあり得ます」などという解説が続きます。当社ライプニツ・リサーチは医療機器専門の転職エージェントとして、医療機器メーカーでの募集職種やその職務内容などを熟知しておりますが、これらは誤った内容の記事です。なぜ、このような嘘の記事が世の中に出回ってしまうのか…。


素人が書いた誤った記事が出回っています…

 実はこれらはキュレーションサイトといいまして、ネット上にすでに掲載されている既存の記事に対して、多少の文章的なアレンジは施すものの、ほぼコピペして新しい記事のように加工して乱造する、SEO的な効果を狙ったサイトの記事なのです。コピペされた元々の記事が正しければ、キュレーションサイトの記事にも少しは価値があるのかもしれませんが、残念ながら元々の記事そのものが、医療機器業界の転職事情や職種カテゴリーなどを全く知らない、インターネットの広告代理店やその外注ライターにより執筆されています。そのため、ネット上には事実と異なる粗雑な記事が多く出回る結果となってしまっているのです。素人が書いた誤った記事が、同じく素人によってコピペされ、多少の文章的なアレンジを施されて、また新たな誤った記事として乱造されるという、とても困った状況となってしまっています。

当コラムでその誤りを1つひとつ訂正します!

 キュレーションサイトとはこのような成り立ちのサイトのため、記事内部の整合性すら怪しくなってしまっている場合もあります。「クリニカルスペシャリストの求人は、正社員での募集が多い」と述べた直後に、「雇用契約については、外資系企業ですと1年から2年単位の契約社員になることが一般的」という記載が続くのです…。支離滅裂であり、その無責任さに怒りすら覚えます。当社ライプニツ・リサーチは医療機器専門の転職エージェントとして、医療機器業界の転職事情や職種カテゴリーなどを熟知しています。皆様に医療機器業界に関する正しい情報を提供するのも当社の使命と考えており、以下でこれらキュレーションサイトの記事の誤りを1つひとつ丁寧に訂正させて頂きます。

クリニカルスペシャリストは
営業職ではありません

クリニカルスペシャリストの職務は営業支援

 さて、冒頭の話題に戻ります。まずクリニカルスペシャリストは営業職ではありません。クリニカルスペシャリストは営業職というよりも、営業支援のお仕事であり、自社の営業職に同行して臨床的・専門的な見地から営業職の販売活動をサポートするのがその役割となります。具体的には、医師や看護師などの医療従事者に対して自社で取り扱う医療機器の使用方法の説明やデモンストレーションを行ったり、あるいは、同じく医療従事者向けに説明会や研究会を開催したりすることにより、自社の営業活動全般を支援していくことが求められます。営業職ではありませんので、営業成果を求められることはありません。それに伴い、給与を下げられることも、職場にいられなくなることも、同様にありません。どうぞご安心をお願いします!

とはいえ「営業的な」マインドは不可欠です

 但し、少々注意が必要な点を挙げるとすれば、クリニカルスペシャリストは営業職ではありませんが、「営業的」なマインドはやはり必要ということです。医療従事者向けに開催される説明会や研究会はそれそのものが目的ではありません。自社製品の販売に結びつきませんと、それらの説明会や研究会も意味がないといえるかもしれませんので、自身がどのような目的で説明会や研究会で講師役を担ってお話をするのかをいつも忘れないようにしましょう。

クリニカルスペシャリストは営業職より上?

 また、製品購入前の検討段階では、医療機関からいろいろな臨床データの提出を求められることもありますが、面倒だとは思わずに、丁寧にお客様が求める資料を提出することも大切なお仕事のひとつとなります。それらの依頼はまずは自社の営業職に寄せられ、その営業職からクリニカルスペシャリストへとお仕事が振られることが多いようですが、営業職とクリニカルスペシャリストは同じチームの仲間であり、共に協力しながら地道に医療機関からのお問い合わせに対応していくことがとても重要です。

目標達成に向けて協力するチーム意識が大切

 看護師有資格者としてのプライドが高い方に時折見受けられることですが、営業職からの問い合わせ対応に追われる日々が続くと、『なぜこの人たち(営業職)のサポートをしなければならないの?(看護師という資格をもつ)私のほうが立場は上なのに!』と思うことも少なくないようです。ただ、それが態度に表れたりしますと、チームの和が乱れ、日々の仕事もままならない状態になってしまいます。どちらが上かではなく、自社製品の販売、売上増大、利益追求という同じ目標に向かって、営業職は営業職の役割を、クリニカルスペシャリストはクリニカルスペシャリストの役割を、それぞれ果たしていくというチーム意識がとても大切なのです。

クリニカルスペシャリストに資格は必須か?

 ちなみに、医療機器メーカーでクリニカルスペシャリストとして就業するのに、実は看護師などの資格は必須ではありません。医療機器メーカーの職員が医療行為を行うことはないからです。クリニカルスペシャリストに求められているのは、まず何よりも医療の専門知識です。その専門知識を有しているのは、やはり臨床経験を有する医療の有資格者である場合がほとんどで、結果としてクリニカルスペシャリストの多くは医療の有資格者となっていることは確かに事実ですが、看護師などの資格を有しない方でも、努力して勉強を重ねて、クリニカルスペシャリストとして就業しているケースも、稀ですが、ないわけではないのも同じく事実となっています。

この仕事は当面消滅しませんし、
クレーム処理もありません

高まるクリニカルスペシャリストへの期待!

 キュレーションサイトにはこんな記述も散見されます。「クリニカルスペシャリストの仕事はまだ歴史が浅く、今後ビジネススタイルが変化すれば、この仕事そのものが消滅してしまう可能性もあります」と。医療機器専門の転職エージェントである当社としては、これも疑問符をつけたくなる記述です。病気や怪我が世の中から無くならない限り、医療機器メーカーは今後も存在し続けると当社は考えておりますが、医療機器メーカーと医療従事者とを結ぶ橋渡し役として、クリニカルスペシャリストの存在価値は高まることはあっても、低くなることや、まして不要になることは当面なさそうです。技術の高度化に伴い、医療機器が複雑化すればするほど、臨床的な見地から当該医療機器の適正な使用方法を医療従事者向けにわかりやすく説明してくれるクリニカルスペシャリストに対するニーズは高まることはあっても、無くなることは当面ないと当社は考えています。


機器の故障にはサービスエンジニアが対応

 キュレーションサイトでこんな記述も見つけました。「アフターケアもクリニカルスペシャリストの仕事です。購入してもらった顧客に対して、その製品をうまく使いこなせるようサポートを行います。また、機器の故障やトラブルが生じた際のクレーム処理もクリニカルスペシャリストの仕事に含まれます」という記述です。これもやはり医療機器業界のことを全く知らない人の文章です。クリニカルスペシャリストは確かに、製品をご購入頂いた医療従事者がそれをうまく使いこなせるように、製品販売後に製品のセットアップや使用方法の説明などを行う場合が多々ありますが、機器の故障やトラブルが生じた際のクレーム処理は、通常、クリニカルスペシャリストは行いません。機器が故障した場合、修理はサービスエンジニアが行います。また、クレームの窓口は、専門のカスタマーサポート窓口があればそこで対応しますし、そのような専門窓口がなければ営業職がその窓口になる場合がほとんどで、クリニカルスペシャリストがクレームの窓口になっている医療機器メーカーはこの世の中には存在しません。「アフターケア」という言葉からイメージすることを、推測で記述してしまった、事実誤認の記事であり、本当にひどいものです!

ご相談は当社ライプニツ・リサーチまで!

 どうぞ皆様は誤ったインターネット情報で、職業人生における大切な判断を誤らないようお願いします。クリニカルスペシャリストに関する正しい情報をもっとお知りになりたい方、また、何が正しい情報なのかわからずお困りの方は、どうぞご遠慮なく当社ライプニツ・リサーチまでお問い合わせをお願いします!当社は医療機器業界の実態に即した事実のみを責任をもって皆様にお伝えさせて頂きます。

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